2013年1月25日金曜日

ビレットマスターステー加工 その2

おはようございます。

昨日中途半端で終わってしまっているので続きを書きたいと思います。

昨日はビレットマスターステーをFCRキャブのアイドルアジャスターステーに加工するまでの
準備段階のお話でした。

今回は、実際に加工していく途中過程をお見せします。

まず万力にステーの一方を挟みます。
挟むときは万力で直接挟みますと、せっかくのアルマイトや、アルミ本体へキズがはいってしまいますので
同じアルミ材のアングルプレートなどでキズ防止の養生をしてから挟み込みます。
こうすることでステー本体を挟んでもキズになりません。
養生に使うアルミ材のアングルプレートなどは、ホームセンターなどでも簡単に手に入りますので持ってない方は
購入しておくと何かと便利ですよ。

ビレットマスターシリンダーステーのM6用のバカ穴にちょうどプラスドライバーの#2がいい具合に入ります。
今回の場合、本体に止めようとしている部分とアイドルアジャスターのワイヤーが
90°直交した位置関係になりますので

ぐいっとプラスドライバーを突っ込んで回転させちゃいます。
当然、下のネジ穴は万力で挟まれてますから90°直交したステーが簡単に作れます。

こんな感じにまず加工します。
アルミの板材だったりするとねじった段階で切れちゃったりしますが、
削り出しなのでこんな事をやっても千切れません。
(ま、アルミにも様々な材質がありますので、削り出しだから千切れないとは一概に言えませんが)

画像では90°直交にねじった段階で一度外してますが、分かりやすいようにねじった段階で万力からはずし
撮影してます。
本来の作業としてはそのまま進めてしまって問題はないです。


ねじり終わったら次はプラスドライバーにビニールテープを巻き養生します。
なんの為かといいますと、
このプラスドライバーを曲げの支点を支持させるためです。
直接金属同士を接触させるといらんキズを呼ぶことになります。
難しい加工ではありませんから、時間をかけてでも仕上がり優先で行きます。

で、ここでもプラスドライバーをあてがったら

曲げたい方向へぐいっといっちゃってください!
手でOKです!

はい。こんな感じです。簡単に曲がります。(アナタの腕力次第ですが)

プラスドライバーで支点を支持させないで曲げたい方向へ曲げようとした場合、
ステーの首根っこから曲がってしまうのでイメージしていた曲線が描けないですかた注意です。

何度も書きますが仕上がり優先です。(ビジュアル大事だからね)


人間ベンダーになった気持ちでイメージしていた曲線でどんどん曲げて行きます。
失敗しないコツは、曲げすぎないこと。
曲げすぎて元へ戻して、また曲げて~なんてやっていると、金属ですから疲労します。
余計な力は掛けないほうがいいです。
ちょいと曲げては仮当てしてみて、追加で曲げる方がキレイに仕上がると思います。

最終的に、上の画像の様に曲げてみました。
なんか有機的でかっこいいと自己満足しながらコーヒーでも飲んでください。
自分の手を加えるとこんな小さい製品でも愛着がわいてきます。
この段階で車体へ併せてみて、追加で曲げが必要であれば追加加工。
曲げすぎた場合は、修正します。
ここで曲げ加工は終了させます。


曲げ加工が終わったら金ノコでアイドルアジャスターワイヤーを取り付けるための「すり割り」を
作ります。

ポイントは、金ノコが滑って他の部分のアルマイトをキズにしないように注意することくらいです。




二箇所を金ノコで切断し、このようにすればOKです。
ワイヤーが外れない程度のピッチでいいです。
すり割りの寸法が狭かったら、ドライバーでコジって広げても問題ありません。
広かったら、養生をしたプライヤーなどをつかって締めちゃいます。


ビレットマスターステーのネジ固定部分の厚みは、7.79=7.8㎜なので
固定しようとするボルト部の首下長さにプラスした寸法のボルトを用意します。
今回のGPZ900Rの場合、
ブリーザープレート部のボルト首下長さ 25㎜+7.8㎜=32.8㎜となりますが
そんなドンピシャ寸法のボルトなんてありません。
35㎜では長いので、30㎜のボルトを使います。
ブリーザープレートを固定しているだけのボルトですし、4箇所固定のうちの1箇所なので
特に問題はありません。
軸力が不足してネジが緩んでくる可能性は否定できないので、ロックタイトの低強度を塗ってしめてしまいます。

ボルトって探すときって欲しい寸法の物って出てこないんですよね~。
そんな時は2本入りで弊社でも各種サイズを販売してますので、そろえておくと便利ですよ。

どうしても暗くてフラッシュを炊いて撮ったらなんかやすっぽくなってしまいました。
今度明るいところで撮ってみます。
これで完成です!
これでブラブラしませんし、ちょっとしたドレスアップにもなります。
撮影しながらでしたので1時間ほど時間を費やしましたら、撮影ナシならサクっと作れますよ。


あ、ちなみに。
GPZ900R専用ステーベース付ZRタイプウインカーキットも好評発売中です~
画像はLEDになってますが、キットは電球式ですのでご注意くださいまし~。

では~。