2012年6月13日水曜日

GPz900R ボアアップ作戦 その2

みなさんこんばんわ!
思いのほか「いいね!」が付いていてビックリしている筆者です。

さて、前回はカムシャフトホルダーを緩めて、カムシャフトを取り外せるところまで分解しました。
つづきを行きたいと思います。

カムシャフトを無事に取り外したら、タイミングプレートとピックアップコイルを取り外します。
タイミングプレートは24mmのメガネでナットを固定しておいてセンターのヘックスボルトを緩めることで
取り外せます。
写真のピックアップコイルの配線が非常に細く、経年劣化でもここの被服に亀裂が入っていることもありますので
この段階でチェックしておきましょう。
当然ですが、被服に亀裂などが確認出来たら要交換となります。


カムシャフトを取り外した状態です。
写真では移っていませんが1番シリンダーと2番シリンダーの間
3番シリンダーと4番シリンダーの間の2箇所にオイルラインが取り付けられていますので
これを取り外します。
ボルトは白いボルトと黒いボルトを1本ずつ使って取り付いてますので、どっちがどっちに収まるか
写真を撮っておいたほうがいいかと思います。
(ごめんなさい。写真取り忘れました)

IN側へホルダーを取り付けてありますが、これはカムシャフトホルダー毎に2個入っているダウエルノックピンの
紛失をしないようにもとの位置へ仮組みしてます。
(写真ではカムシャフトホルダーを仮付けした状態と仮付けしていない状態を説明するためにわざと半端な状態を撮影してます)
ホルダーを仮付けしていない箇所にダウエルノックピンが2個居るのがお分かりいただけるでしょうか?


次にヘッドボルトを緩めます。
両外側のボルト形状です。

両外側以外のボルトです。

形状が違うのがお分かりいただけますでしょうか?
ネジ径が違いますので組みつけの際は間違うことは無いと思いますが、一応念のために
両外側のボルト形状は違うと覚えて置いてください。
(締め付けトルクも違います)

ここでこのヘッドボルト合計8本を緩めます。

結構なトルクで締まってますので、一度も空けたことの無いエンジンは結構な腕力要ります!
エアインパクトで瞬殺する手もありますが、あまり感心できません。
1/2sqのブレーカーバーを使って手で緩めましょう。
持ってない人は気合で緩めましょうw

すべてのヘッドボルトを緩め終わったらプラハンでガンガンとヘッドをどつきガスケットの貼りつきを取ります。
ヘッドが少し浮き上がる程度でOKです。
浮き上がったらヘッドを取り外す段取りです。

今回の撮影のようにエンジンを下ろして作業する場合はそのまま上へ引き上げればヘッドが外れますが
車載の場合はそうはいきません。

上にメインフレームがあるために上げられる移動量に制限があり、ボルトも抜くことが出来ないのです。
そこで、車載上でシリンダーヘッドを取り外す場合、
メインフレームを上から見て抜けるヘッドボルトはすべて抜いてしまい、
抜けないヘッドボルトを有る程度の位置まで引き上げます。(フレームへ干渉しない程度)
抜けないヘッドボルトをその位置で仮固定し(ウエスをボルトのシャフト部とシリンダーヘッドに食い込ませて
それ以上の位置まで下がらないように押さえます。)
そうしないとボルトが「スコン」と下がってしまい、ヘッドを引き上げてもボルトはまだシリンダーブロックの中に
もぐりこんでしまいます。
ウエスをかませてボルトが下へ下がらないようにしたらシリンダーヘッドは取り外せます。

シリンダーブロックとシリンダーヘッドの間2箇所にダウエルノックピンがありますので紛失しないように
保管しましょう。
当然ですが、シリンダーヘッドガスケットは再使用は不可となりますので(ボアアップしてしまうのでシリンダー内径寸法も変わっちゃうしね)
捨てちゃいます。


このノックピンです。

ではまた続きは今度
それと最後に、サービスマニュアルをキチンと熟読してからの作業をオススメ致します。
このブログでは細かい作業箇所までを書いておりません。
(書くのを忘れているとも言う(笑))


ブログのとおりにやったのに、書いてないから指示の無いボルトを緩めないで壊れた~!
などのクレームは受け付けません。
付帯作業、取り外して順などはサービスマニュアルに準じて下さい。
しつこいようですが、本ブログは作業抜粋編とお考え下さい。